2013年10月の読書記録

2013年10月の読書メーター
読んだ本の数:20冊
読んだページ数:6554ページ
ナイス数:202ナイス

不忘(わすれじ)の太刀―織江緋之介見参 (徳間文庫)不忘(わすれじ)の太刀―織江緋之介見参 (徳間文庫)感想
1巻目に気が付いて書かなかったことを纏めておきます、まず佐伯さんの「吉原裏同心」とかなりコンセプトが似ています、あちらは将軍が11代家斉でこちらは4代家綱だから時代は100年以上古いことになりますが吉原に拾われた用心棒というコンセプトは変わりません。江戸初期が舞台になっているので歴史認識はかなり注意をして書かなくてはならないのですがやはり間違いが気になります、時代小説しか読まないような素人の私でも1巻目の「吉原細見」、2巻目の「奥右筆」(上田さん自身も他の本で綱吉が制定と書いてます)と気が付きました→続く
読了日:10月31日 著者:上田秀人
悲恋の太刀―織江緋之介見参 (徳間文庫)悲恋の太刀―織江緋之介見参 (徳間文庫)感想
織江緋之介シリーズの1巻目です、時代は家綱が4代を継いだ頃(明暦)です、1巻目は吉原が日本橋人形町あたりにあった頃から始まります。剣豪小野次郎右衛門の末子「小野友悟」(これは架空の人物)が名を織江緋之介と改め、吉原の用心棒として剣だけをたよりに活躍する剣豪小説です。剣豪小説の常で主人公に敵対する悪人には一巻目は権力を傘に我こそ正義と振舞う老中の松平信綱でした。しかしこの物語は一巻目がいかにもショッパかった、吉原に流れ着いたとき緋之介が世話になった格子女郎(振袖新造のこと)とその姉様にあたる太夫 →続く
読了日:10月29日 著者:上田秀人
百年桜百年桜感想
初読みの作家さんです、市井物、武家物と織り交ぜ短編が5話収録されています、大川を繋ぐ「渡し」に纏わる話がテーマとなっています。おそらく周平さんの「橋ものがたり」からアイデアをもらったということだと思います、一話の長さは違いますが個々の話は「橋ものがたり」と似た印象を受けました。特に市井物にその感が強く感じられます、ハッピーエンドで無くても明日に希望の一筋を見出す終わり方は周平さんの独壇場と思ってましたが "周平さんだけではないですよ"と力強く宣言しているようなテーマ作品でした
読了日:10月28日 著者:藤原緋沙子
黄昏に泣く―からくり文左江戸夢奇談 (双葉文庫)黄昏に泣く―からくり文左江戸夢奇談 (双葉文庫)感想
先日読んだ文左シリーズの第二段です、先日読んだ作品は短編3話が収録されいましたがこの作品は書き下ろしなのか長編でした、文左は再び仕事の合間を縫って剣道場へ通うようになるのですが、そこで兄弟子の不審死が見つかり犯人探しをするというものです。殺人事件など凶悪犯と戦わせるにはどうしても剣の心得が必要なようでこの本も職人が主人公とはいえ同様です。文左は幼馴染で今は無き友達の女房「お京」が好きなのですが、打ち明けることが出来ずにいつ遭っても会話を交わすだけで、それ以上に進まない設定もなにか有安シリーズと共通します→
読了日:10月27日 著者:秋山香乃
ころころろ (新潮文庫)ころころろ (新潮文庫)感想
変わらない事を良しとするかマンネリと見るか、大好きなシリーズの「伊三次」や「お鳥見女房」は書いている内容は変わり映えしないかも知れないけれど登場人物の環境がどんどん変わって行くものだからそれが新鮮に感じられ物語がどんどん執行していくことになります。しかしこのシリーズと来たら相変わらず若旦那はすぐに病気で寝込んでしまうのは変わらず縁談もなく同じことを繰り返しています、一通り佐助や仁吉、お銀の過去の恋物語とかやってしまうともうやることがなくなってしまった感じです →続く
読了日:10月26日 著者:畠中恵
恋歌恋歌感想
初読みの作家さんです、幕末の水戸藩で起こった天狗党の乱という水戸藩の内乱を書いた歴史小説です。明治の中頃に活躍した三宅花圃という作家が師匠の中島歌子の手記を見つけ、手記を読み進め歌子の若い頃を紹介する形式で物語が展開します。歌子(登世)が水戸藩士の林以徳と結婚するまでは仄々とした恋愛小説でしたが、結婚して水戸に移ってからは内容ががらりと変わり「天狗党の乱」が起きてからはすざましい話に変わります、その中に歌われる三十一文字は葉室さんの歌より響くものがありました →続く
読了日:10月23日 著者:朝井まかて
さわらびの譜 (単行本)さわらびの譜 (単行本)感想
武家の姉妹を主人公にした創作物で、家老が藩主を巻き込んで藩を牛耳る守旧派と改革を望む一派の御家騒動を主軸に、祖父が日置流弓術師範の家に育った姉妹が流派が異なる若者に恋する話を横軸にした話です。巻末に連載小説を単行本化とありましたがいかにも葉室さんの連載物らしく構想時に結末までの筋書きがないように思われます。この本も藩主の落とし種の浪人が姉妹と二人で留守を守った時にはおろおろ逃げるだけだったのが後では馬庭念流の達人で藩主と対決する折は小刀で矢を避ける芸当を見せたり自由奔放というのか一貫性がありません →続く
読了日:10月22日 著者:葉室麟
涅槃の雪涅槃の雪感想
今年の初めに読んだ西條さんの本が天保の改革を背景にした飾り職人の話でしたがくしくも二冊目も天保の改革に絡む話でした。主人公の「高安門佑」は北町奉行の吟味方与力、時の奉行はご存知遠山金さん、対する南町奉行は矢部定謙から鳥居耀蔵へ、そして老中首座は水野忠邦です。連作形式で短編読み切りの話が7話収録されいます、町奉行の役人を主人公にした物語で各話は江戸の庶民を中心にした話ですが捕物帳ではありません、むしろ両町奉行を頻繁に登場させ政治色の強い内容で構成されています  →続く
読了日:10月20日 著者:西條奈加
昭和の犬昭和の犬感想
私の記憶では二年程前に読んだ「リアル・シンデレラ」以来の長編小説です 姫野さんの作品jをそんなにたくさん読んでいる訳ではありませんが、久々に「姫野ワールド」を堪能しました。滋賀県で昭和33年に生まれた「柏木イク」という女性が犬と拘わりながら、幼児の頃から大人になり一人で暮す姿を書いた物語です。イクという女性が主人公になっていますが恋愛の話は一切なく、イクが成長していく時代にあわせた世相とテレビの人気番組、それと家で飼っていた犬や近所で飼われていた犬の話です  →続く
読了日:10月19日 著者:姫野カオルコ
風冴ゆる―からくり文左江戸夢奇談 (双葉文庫)風冴ゆる―からくり文左江戸夢奇談 (双葉文庫)感想
以前に読んだ漢方医有安シリーズが好印象で秋山さんの幕末物意外と探して見つけたシリーズです、時代は天明、舞台は江戸で時計職人と入れ歯師を兼ねる若者「文佐」が不思議な事件や出来事に出くわし友人の楽庵という医者の若者と事件を解決していくという短編読みきり連載のシリーズ物です。一話100ページ程の話が3編収録されているので短編としては長めです、それだけに一話をじっくり読ませてくれるのではしょった処が無く丁寧に書かれています、漢方医有安シリーズ同様に艶っぽい話もないのですが妙に気を引かれる感じがする一冊です
読了日:10月17日 著者:秋山香乃
お伊勢ものがたり 親子三代道中記お伊勢ものがたり 親子三代道中記感想
梶よう子さんの新作は旗本の親子三代の女がお伊勢参りをすると言う創作小説です。時代の想定は文政か天保あたりと思います、大番衆に嫁いだ旗本の奥方が実家の母親の供をして嫁入れ前の娘と親子三代でお伊勢参りする道中記です、同行するのは新米の御師(おんし)ですがいかにもたよりにならない男前の若者です。道中は元巾着切りの娘を助けたり、抜け参りの小僧と道中旅になったり、いろんな事件に出くわしながら三代の女は見聞を広め御師の手代は成長していきます。旗本の奥方は「お鳥見女房」の珠世さんのようなイメージを抱きました →続く
読了日:10月17日 著者:梶よう子
無垢の領域無垢の領域感想
私にとって桜木さんの直木賞受賞後の初作品で、桜木さんらしく道東の釧路を舞台にした長編小説です、痴呆症の母を自宅で介護することに疲れた子供がいない中年夫婦と、自閉症?の妹を持つ30代の独身男性を中心にした話で、読み始めて蓮見さんの「別れの時まで」に似た感じを受けたのですが、男性作家と女性作家の違いというか文章にに作家の個性が現れて女性作家らしい目配りと心遣いを感じました。しかし桜木さんが読者の心を泡立たせるというのか掻き毟る力は凄いです →続く
読了日:10月14日 著者:桜木紫乃
未決: 吉原裏同心(十九)未決: 吉原裏同心(十九)感想
佐伯さんの本を連続して読んでいたときは、この シリーズのことを比較的に気に入っていたのですが、単独で読んでみたらあまり面白く感じられませんでした、主人公の神森幹次郎が中心ではあるものの吉原会所の元で裏同心と呼ばれて生活している事により、組織が中心にした話で幹次郎が活躍する場が抑えられているからと思います。この巻の幹次郎は出刃投げばかりで剣をふるうシーンは少なく、薄墨太夫が幹次郎に接近してくることもなかったのでなんでもない一冊でした
読了日:10月12日 著者:佐伯泰英
雨女―公事宿事件書留帳〈13〉 (幻冬舎文庫)雨女―公事宿事件書留帳〈13〉 (幻冬舎文庫)感想
12巻の感想に京都弁の事を書きましたが、12巻目の印象もやはりまずは京都弁です、この前にへんてこ関西弁の「澪シリーズ」を読み終わったばかりだったので特に強く感じました。話はこのシリーズの他の作品同様に短編6作品が収録されています、前作では団子屋を始めたお信が何度も登場しましたがこの作品では登場しませんでした、それだけに事件と菊太郎の活躍に主にした一冊と言えました。話の進行の一部として強盗殺人事件が登場したものの、この作品も人助けや人への思いやりを中心にした話で暖めてくれました
読了日:10月10日 著者:澤田ふじ子
残月 みおつくし料理帖 (ハルキ文庫)残月 みおつくし料理帖 (ハルキ文庫)感想
前巻で澪と芳は江戸に来て3年も経ったら一兆庵の佐兵衛の行方を捜さないと書いたと思ったら、その文句が作者に届いたのか佐兵衛の行方が分かり芳と再会を果たしました、澪は幼馴染の野江(あさひ花魁)を苦界から救いだす為に「つる屋」を放れ独立する決心をしました、また「つる屋」も下足番として雇われた「ふき」が澪の下で料理人としてやっていけそうに成長しています、巻末では芳が再婚しそうな雰囲気まで匂わせはじました、全然先が見えなかったこの物語も結末がちょっと見えてきた感じです →続く
読了日:10月8日 著者:高田郁
決戦 奥右筆秘帳 (講談社文庫)決戦 奥右筆秘帳 (講談社文庫)感想
12巻目は家斉vs治斉の親子対決です、結果は歴史が証明してくれているので今更此処に書くまでもありません。そしてこの最終巻のもう一つの目玉はなんと言っても衛悟と冥府防人の対決です、衛悟はこの対決に向け剣の師匠から動物として生への野生を取り戻させてくれました、また瑞紀は自らを衛悟に委ねどうしても生きて家に帰りたいと思わせるよう仕向け、併右衛門もその行為を黙認してくれました。このシリーズの中盤では防人と衛悟が毎回対決するのに雌雄を決することなく物語が進んでゆくので  →続く
読了日:10月6日 著者:上田秀人
天下 奥右筆秘帳 (講談社文庫)天下 奥右筆秘帳 (講談社文庫)感想
この巻も薩摩が家斉に仕掛ける話でした、重豪は家斉を亡き者とし茂姫が生んだ敦之助を12代にして幕府に対する権力を手に入れる為、大奥に捨て奸(所謂特攻隊)と呼ばれる女中を送り込みますがお庭番に見抜かれ失敗します 画策に気付いた家斉は制裁に敦之助を清水家に養子に出し今後の行動を規制しました、併右衛門は今後伊賀衆が暗躍しないように伊賀衆全員の誓詞を取りますがその際伊賀衆を離れた者から仕掛けられます、これは衛悟が防人の助成を得て撃退しました。物語はいよいよ大詰めのようです
読了日:10月6日 著者:上田秀人
墨痕 奥右筆秘帳 (講談社文庫)墨痕 奥右筆秘帳 (講談社文庫)感想
前作で定信は失脚したと思っていたのですが、この巻で最後のあがきあってそれも失敗し、家斉から脅しを受けた定信は大人しく引き下がるしかなくなり今後の登場はないようです。定信が寛永寺の僧兵を使い大奥を仕掛けたことを知った併右衛門は嘗て敵対してきた伊賀衆を使って家斉を守りました、これで伊賀衆vs家斉、伊賀衆vs併右衛門という関係もなくなったのでこんがらかっていた敵対関係もすっきりしてきました。また衛悟は養子縁組届けが認められ後は瑞紀と婚儀を済ませるだけまで進展しましたこちらも終結に向って進みつつあるようです
読了日:10月5日 著者:上田秀人
柚子の花咲く柚子の花咲く感想
久々に時代小説で私の好きな要素が盛りだくさんに織り込まれた本を読んだ気がします、創作物でサスペンス、犯人探しのミステリ、女性の儚げな心の移ろい、美しい文章、そしてなによりハッピーエンドです、大満足でした。 「桃栗三年、柿八年」に続く言葉で「柚子は九年で花が咲く」という言い伝えの諺があり、そこから取った言葉をタイトルにした創作物です(私が知っている諺は「梅はすいすい13年」でしたが...)。時代は六代家宣の頃、中国地方は瀬戸内海に面した2藩による領地争いを題材した物語で  →続く
読了日:10月4日 著者:葉室麟
もしもし、還る。 (集英社文庫)もしもし、還る。 (集英社文庫)感想
何らかの出来事が原因で幽体離脱した男【さらさら】のパートとその男が自分の死の原因を探ろうと過去を振り返る【ぐるぐる】のパートをパラレワールドの如く2元で重なりながら進行する物語です。読み始めて主人公のパラドックス的な話【さらさら】パートの絡みあい、村上春樹さんの小説を読んでいるような錯覚に陥ってしまいました、ここ数ヶ月は剣豪小説とかミステリとか他愛のない小説ばかり読んでいたので読み進めるのに物凄く苦労しました。白河さんは最初が「私を知らないで」だっただけにこれが本来の姿と言われても違いに戸惑ってしまいます
読了日:10月3日 著者:白河三兎

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この記事へのコメント

chuchun@docomo.ne.jp
2013年11月04日 01:56
まみですσ(´Д`★)初めまして!clearfieldさんのブログ大好きです(・∀・。)イイ!(。・∀・)イイ!(。・∀・。)イイーネ!!今日はついに見てるだけじゃ足らずコメントしちゃいました(○゚ε^○)実は最近、clearfieldさん自身にも興味がるんですけども…壁|ω-o)゚+. ポッもしよかったら、お友達になってほしいですσ(´Д`★)メールもらえたら嬉しいな(o´∀`o) それじゃ待ってますですo(≧∇≦o)

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