2020年5月の読書記録

5月の読書メーター
読んだ本の数:23
読んだページ数:7817
ナイス数:396

新装版 よろずや平四郎活人剣 (上) (文春文庫)新装版 よろずや平四郎活人剣 (上) (文春文庫)感想
蔵書再読、再読とは言っても最初に読んだがいいつかは?...でもCATVでドラマの再放送を何度も見ているので知った話が多かった、レビューは下巻でまとめて
読了日:05月01日 著者:藤沢 周平
新装版 よろずや平四郎活人剣 (下) (文春文庫)新装版 よろずや平四郎活人剣 (下) (文春文庫)感想
元は80年~82年にオール読物に連載された読み切り短編で上下巻とも12話構成です。NHKのドラマは24話ようですがこちらは未視聴、CATVで放送されるのはTV東京の作品で全8話、こちらを見たので結構知らない話もありました。時代は天保で改革を推し進める水野・鳥居コンビに目付の弟が市井で浪人してもめ事仲裁を生業に暮らすと言う話。さすがに藤沢作品だけに江戸の土地感覚(遠近)に無理がないし、時代検証に間違いがありません。しかし大身旗本の舎弟が使う町人言葉は..現代の文庫書下ろしで馴染んだ方は読みづらいと感じるかな
読了日:05月03日 著者:藤沢 周平
ひとひと感想
初読みの作家さん、此処で読友さんのレビューに登場することが多い作家さんだから前から気なっていました。高校生のときに父親に死に別れ、それでも鳥取から上京し東京の大学に進学、その大学2年の若者が今度は母親も突然死で亡くす、そんな若者が大学を辞めて東京下町の総菜屋でアルバイトをしながら成長して行く話です。めったない境遇だけどど何処で起きても不思議じゃない、そして主人公の若者もどこにいてもいるような青年でも良い話でした。他の作品も読みたくなりました
読了日:05月04日 著者:小野寺 史宜
侠客 (1979年) (新潮文庫)侠客 (1979年) (新潮文庫)感想
タイトル通り江戸時代初期の侠客「幡随院長兵衛」の生涯を綴った話です。町人(侠客)だからかあまり資料がないようで、この本では唐津寺沢家から浪人した藩士の子供と言う扱いで書かれています。自分もテレビドラマの登場人物として知っているくらいで小説で読むのは初めてでした。物語自体は他の池波さんが実在の人物を扱った堀部安兵衛」なんかとあまり違いは感じられません。やはり三大娯楽長編の印象が強すぎで霞んでしまう一冊なのでしょう
読了日:05月05日 著者:池波 正太郎
理由理由感想
宮部さんは時代小悦を何冊か読んだ事はありますが現代小説は初めて。東京荒川の長高層マンションで一家4人の殺人事件が発生し、その事件を第三者の目で捉えて関係者を時系列に追って事件の真相を明らかにしていく言う推理物、従って刑事が犯人を追い詰めてゆくような刑事物ではありません。96年の新聞連載で98年出版された作品です、従って現代のように携帯やインターネットが普及していなくてちょっとした時代のずれを感じます。直木賞受賞作品でした。
読了日:05月09日 著者:宮部 みゆき
卵のふわふわ 八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし (講談社文庫)卵のふわふわ 八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし (講談社文庫)感想
蔵書再読。「小説現代」に連載された連作短編6話構成ですが全然連載を感じさせない繋がりの良い作品です。町奉行所の同心に嫁いだ新造と若旦那の隠密同心の恋愛がメインですが、同心一家、店子の幇間の織り成す人間模様にちょっとだけ美味しそうな食べ物、この頃宇江佐さんは八丁堀(町奉行所)にかかわる話をいろいろ手掛けておられますが一番時代小説らしなくポピュラーな仕上がりになっていると思います。
読了日:05月10日 著者:宇江佐 真理
その男(一) (文春文庫 い 4-23)その男(一) (文春文庫 い 4-23)感想
創作物で幕末から明治(1巻目では最後が不明)にかけて、直参旗本の男が時代の流されながら生きてゆく話、感想はいつになるか分からないですが3巻目終了時に..
読了日:05月12日 著者:池波 正太郎
あの日にかえりたいあの日にかえりたい感想
雑誌連載から単行本化された乾さん初期の作品です。短編6話が収録されていて全て物悲しいファンタジー。話の繋がりがつかみ辛く読みづらい印象の作品もありましたが、物悲しいけれど心温まると言う話もあってなるほどみたいな...表題作より最初の「真夜中の動物園」が好感です
読了日:05月15日 著者:乾 ルカ
風のかたみ風のかたみ感想
3年ぶりくらいで手に取る葉室作品、直木賞受賞後も5年くらいは読み続けていたのですが納得できる作品がなく中止していました、この作品は2017年でホラーのような話です。九州の小藩の藩主一門(親戚)が藩主に叛逆して上意討ちにあい、残された家族の女子供が幽閉された屋敷へ使わされた女性医師がで次々と不審死を体験すると言う話です。もう何を書きたかったのかさっぱり不明の話でした
読了日:05月17日 著者:葉室 麟
春、戻る春、戻る感想
36歳、もうすぐ結婚式をあげる女性の前にある日突然10歳以上若く見える男がその女性の兄と名乗って現れる。んーーん、これはファンタジーかと思ったのですがそうではありませんでした。種明かしは出来ませんが瀬尾さんらしさを感じさせる心温まる話です。36歳の独身女性って廻りにあまりいないしこんな感じで世間に接する事が出来る人は幸せ。
読了日:05月17日 著者:瀬尾 まいこ
日雇い浪人生活録(九) 金の色彩 (ハルキ文庫 う 9-9)日雇い浪人生活録(九) 金の色彩 (ハルキ文庫 う 9-9)感想
シリーズ9作目、前作の感想を見たらいつもより面白いの書いてあり、えっ!と言う感じ。今作は全くもって停滞の一冊。九代家重時代の田沼意次を幕府の中心人物に描く本作品がそんなに目まぐるしい動きをすることはないのは歴史が物語っているのですが、剣を手に出来ない主人公だけにもう少し市井廻りを丹念に描いて欲しい。9作目だからこのシリーズもほぼ終盤のはず、いっそ左馬助がお庭番の伊勢を娶るとかあればびっくり展開だけれど
読了日:05月19日 著者:上田秀人
近いはずの人近いはずの人感想
小野寺作品2冊目、結婚4年の男の妻が友人との旅行に出かけているときに突然交通事故で亡くなる、一緒に出掛けたと思っていた友人はその旅行に出かける予定はなかった、残されたのは妻の携帯、子供もなく一人きりになってしまった男が残された携帯から妻が生き方を明かして行くミステリーの部分と妻(過去)だけでなく家族や会社の同僚やお客(現在、未来)と接し再生して行く話です。最初に読んだ「ひと」とは全然違う話ですが話つくり方は自分の好みに合っているので他の本も読みたくなりました
読了日:05月19日 著者:小野寺 史宜
三つの名を持つ犬三つの名を持つ犬感想
ホームレスの男が飼っていた犬が殺人事件に巻き込まれると言う話です。レースクイーンで人気だった女性が年齢共に世間から忘れられる、しかし飼っていた犬のお陰でブロガーとして再び人気者に、ところがその女性が事故で飼い犬を死なせてしまいます。目を付けたのがホームレスが飼っていたそっくりの犬、女性は犬を攫って飼い始めますが女性と犬は考えられないような事件に巻き込まれていく...三つの名はホームレスの男が付けた名前、死なせてしまった犬の名前、それと攫った後に付けられた名前。良質のミステリーです。
読了日:05月20日 著者:近藤史恵
赤まんま―慶次郎縁側日記 (新潮文庫)赤まんま―慶次郎縁側日記 (新潮文庫)感想
シリーズ8作目、シリーズ読み初めの頃は雑誌連載はどれもこんな感じで各話ごとに主役が変わり、話が唐突に始まりどこどどう繋がるのか分からないまま終わってしまうことに全然違和感がなかったのだけれど...北原さんは特にその傾向が顕著で、読者は良くこんな感じで何十年も付き合ってきたのかとふと思ってしまいました。情緒があるけれど十年以上の年月の話を僅か30~40ページで収める、行間を読むのも大変
読了日:05月22日 著者:北原 亜以子
海に消えた神々 (双葉文庫)海に消えた神々 (双葉文庫)感想
2002年の作品(文庫は2005年)で沖縄を舞台に元警視庁の刑事だった男がスピンアウトし探偵で活躍する話です。沖縄の大学教授の自殺をその教授を尊敬する高校男子が不審に思い、沖縄にムー大陸は強引すぎるし、アルバイトで貯めたお金で探偵を雇い死因の解明を依頼する、無謀な設定ですが普通に楽しめました。工藤兵悟が活躍する話とかこの頃の今野さんは高校生の女性ヒロインが登場する話が多い気がする
読了日:05月23日 著者:今野 敏
胡蝶殺し胡蝶殺し感想
タイトルからてっきり殺人事件のミステリーと思ったのですがとんだ勘違い、歌舞伎シリーズですが今泉は登場しないし殺人事件も起こらない。梨園の家庭に生まれた二人の子供が、一人は親の暖かい庇護の元で成長、もう一人は親の病死によりその女形が後見人となるものの、やがてその女形の元も離れることに。歌舞伎の事は全く持って知らないし興味もないから、書いてあることが理解できずネット検索しながら読み進めることに、でも面白かった
読了日:05月24日 著者:近藤 史恵
ダークルーム (角川文庫)ダークルーム (角川文庫)感想
雑誌などに収録された短編7話と書下ろし作品1話の短編8話構成です。いろんな傾向の話が収録されていてブラック小説と言うのか嫌な話、棘のある話なども。一話目の「マリアージュ」はビストロシリーズを読んでいるのかと思いました、でも登場人物が少しずつ違っています。「ダークルーム」は写真家も目指す専門学校生の話で銀板写真の現像、印刷をする部屋が暗室だからこのタイトル、最後の方法作品だったので読む前から怖い話か思ったけれど違っていました
読了日:05月26日 著者:近藤 史恵
ホテル・ピーベリー (双葉文庫)ホテル・ピーベリー (双葉文庫)感想
ハワイ島にあるたった6部屋しかない長期滞在型の小さなホテル、泊まることが出来るのは1回だけ。友人から教えられた元小学校教諭の若者が3か月の予定で訪れたときに出くわした事故死、今度はそのホテルを引き払ったばかりの男が交通事故を起こして死亡する、近藤さんらしいミステリです。近藤さん本で男と女の関係はそんなに珍しくないのですが20代の若者と40歳の女性はなんかなまめかくしくて..後味悪いです
読了日:05月26日 著者:近藤 史恵
とろとろ卵がゆ 居酒屋ぜんや (ハルキ文庫 さ)とろとろ卵がゆ 居酒屋ぜんや (ハルキ文庫 さ)感想
シリーズ8作目、江戸(江戸時代)は火事が多い(消火方法が未熟で100%木造建築な為火が出れば大火事に)という事で、このシリーズもお妙や只次郎が住まう町が火事で焼け出されます。そしてお妙さんは火を見て自分が幼かった頃両親と死に別れることになった理由思い出し食事も出来ないほど精神的ショックを受けます。そんなお妙さんを正気に戻すのが只次郎がこさえる卵粥、それでこのタイトル。只次郎も木刀の素振りで逞しくなり、最後はお妙さんも「ぜんや」再開の目途が立ちこのシリーズも終結が近いことを感じます
読了日:05月27日 著者:坂井希久子
清明: 隠蔽捜査8清明: 隠蔽捜査8感想
シリーズ8作目、今野敏さんは読み始めてまだ10年にもならない最近読み始めた作家さん、主要なシリーズは読んだけれど未だ全作品の半分ちょっと、その中で最初の一冊がこのシリーズだったからか一番面白く感じます。安積班や倉島、樋口もいいけれど竜崎の何事にも真っ向真剣に取り組む姿は惹かれる。この作品は神奈川県警着任後一話目、中国人が殺されそれに公安部や外務省を気にせず犯人を追って行く姿がカッコいい。そしてこのシリーズが魅力的なのは竜崎がどんどん成長(出世)して行くことが大きのかなあ
読了日:05月29日 著者:今野 敏
三年長屋三年長屋感想
連作形式の短編7話で構成。浅草花川戸にある長屋を舞台に小藩の武士だった男が藩の不正から致仕、妻を病気で亡くし祭りの群衆の中で娘とはぐれて生きがいをなくしていた処をこの長屋の雇われ差配として暮らし行く市井物、7話全部がハッピーエンドで気楽に読める軽い話です。各話で長さが異なるのでどうして?と読み終わって最後のページで新聞連載だったことが分かり納得。物語の自然さは?相変わらずですが「ことり屋」や「みとや・お瑛」と比べると話が練れているかと
読了日:05月29日 著者:梶 よう子
銀花の蔵銀花の蔵感想
壮絶作家を忘れて手に取っていた。大阪万博の年に中学生、
昭和~平成にかけて奈良の田舎で醤油醸造業を継いだ女の半世紀で、考えられる壮絶ドタバタを全部詰め込んだような小説です。主人公の母親は戦後のドサクサを一人で生き抜く為に売春宿で暮らした女でしかも万引き癖あり、父親は醤油蔵の跡取りだけど才能がないのに絵を画くことが生きがいの男、祖母が40歳を超えて生んだ主人公より一つ年上の娘は不倫の子、そして主人公が惚れた相手は少年の頃ぐれていて殺人歴あり、と今回も壮絶さの壮絶スケールは一段と進化していました。
読了日:05月30日 著者:遠田 潤子
【2020年本屋大賞 大賞受賞作】流浪の月【2020年本屋大賞 大賞受賞作】流浪の月感想
初読みの作家さん、予約したときは本屋大賞は受賞してなかったのでちょっと引かれた本だけでした。ラブストーリー?ネットの凄さ、恐ろしさを知らしめるという事では本屋大賞も納得、でも大満足でもない。姫野さんの「ツイラク」を連想しました、もう10年くらい前に読んだ本だからはっきり覚えていないけれどあっちの方が身近なのに衝撃的で凄かったような..事実か真実か、見る人の局面?、10年後、20年後、100年後も語られれば事実も真実になる?
読了日:05月31日 著者:凪良 ゆう

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