2015年6月の読書記録NO.1

2015年6月の読書メーター
読んだ本の数:22冊
読んだページ数:7010ページ
ナイス数:340ナイス

武道館武道館感想
タイトルから音楽関係?と思ったら想像通りで女子アイドルグループの成長をモチーフにネット社会の歪、現代社会構造の問題を捉えた社会派小説というふうに捕えました、リョウくんは何事にもチャレンジしどんどん成長していきます。あらためて「何者」で伝えたかったことが判った気がします。表現方法が違っていますが「就活」「芸能女子アイドル」...社会人の目で社会を見てますね。この小説は武道館までが長くちょっと間延びに感じてしまいました、小説だからこれでいい?でも愛子は可愛そうに思えました
読了日:6月30日 著者:朝井リョウ
まるまるの毬まるまるの毬感想
旗本の次男坊が先を考え菓子職人になり菓子修行で全国を巡り歩き、その土地土地の名物菓子の拵え方を覚え、江戸に戻り娘、孫娘と三人で菓子屋を営むという話です。連作短編形式の7話で構成されていてどういうことのない市井物の物語と思っていたのですが、最初にちょっと触れた主人の出自が最後にとんだもない事件に発展するという波乱もあり、まあそれなりに楽しめました。料理とか菓子とかが時代小説ととりあげられると主眼はそちらに置かれ時代考証がおざなりになるのは仕方がないのかな
読了日:6月29日 著者:西條奈加
出世花 (祥伝社文庫)出世花 (祥伝社文庫)感想
高田さんのデビュー作品、最近続編が出版されたようなので図書館より入手、高田さんは人の心の動きや出来事など周五郎さんや周平さんが好みの私には乱暴で雑過ぎる気がして人気の割には積極的に読みたいと思う作家さんではありません。この本でもやはり感じることは同じで題材がちょっと突飛だし、拝領妻となった藩主の元側室と出家した正念という僧との話なんかどうにも描き方が物足りない気がしました
読了日:6月26日 著者:高田郁
密約 物書同心居眠り紋蔵 (講談社文庫)密約 物書同心居眠り紋蔵 (講談社文庫)感想
このシリーズ主人公は物書とあるように南町の例繰方同心ですがご存知のように御番所の役人は世襲が倣い、紋蔵の父親は町方の花形定町廻り同心でしたが不慮の事故で死亡の設定でした。この巻ではその死因があれよあれよと解き明かされる。事件解決までの展開、結末がいかにも佐藤さんらしく面白い。紋蔵が活躍して父親同様定町廻りに抜擢されたら物書同心ではなくなってしまうから活躍も程ほどで佐藤さんらしい仄々感を楽しんでます
読了日:6月26日 著者:佐藤雅美
夢かさね 着物始末暦3 (時代小説文庫)夢かさね 着物始末暦3 (時代小説文庫)感想
着物始末暦の3巻目、このシリーズは短編4話構成なのですが主要登場人物はこの巻に登場しなかった吉原の花魁を含めて8人、各話でメインキャストが交代で登場するのも前巻と同じでした。余一をを中心にいろんな人間模様を描いていくのですが、同じ江戸の町人を描いた話ですが伊三次シリーズや慶次郎シリーズと比較すると登場人物の掘り込み不足か気になります。まあ作家の年輪が違うと言えばそれまでですがこんな感じで10巻も書かれたら読むほうが息切れしてしまいそう、でも物語の進展が早いので気にせずに読もう
読了日:6月23日 著者:中島要
大事なことほど小声でささやく大事なことほど小声でささやく感想
スポーツジムに通う人達を題材に連作形式の短編6話が収録されて順番に主人公が変って行くと言う、雑誌連載なんかに良く見られる形式の小説です。登場人物が皆コミックの世界から抜け出したようなちょっと異質な人間ばかりで面白いんだけれど何冊か読んだ森沢さんとはちょっと違った感じでした。コンセプトが柚木さんの「ランチのアッコちゃん」と通じているかな
読了日:6月23日 著者:森沢明夫
ヒポクラテスの誓いヒポクラテスの誓い感想
連作形式の短編5話構成で埼玉が舞台です、従って渡瀬の登場はないものの切り裂きジャックやカエル男でお馴染みの古手川、法医学教授の光崎が登場します、またこの本では光崎の下に栂野真琴という新米研修医が登場し将来は古手川とのロマンスも予感させるような展開でした。物語はどんでんがえしこそありませんが連作形式の短編5話構成なのでテレビドラマの原作にピッタリという感じです、でもテレビドラマでは、残業して帰宅したサラリーマンが遅い夜食の焼肉弁当をを食べながら見ていたら解剖シーンなんてぞっとしますが...
読了日:6月21日 著者:中山七里
天涯の船〈下巻〉天涯の船〈下巻〉感想
この本(上巻)を読み始めて直ぐアメリカへ向う船の中で元姫路藩家老の娘(主人公)三佐緒が替え玉だったという処から始まったときこれは姫野さんみたいなモーレツな本を想像したのですがすぐ全然違っている事が判りました。フィクションですが明治から昭和初期にかけ川崎造船の社長で美術コレクター(両方知らなかった)として名高い松方幸次郎をモデルに主人公のミサオの生涯を描いた大河ラブストーリーです。一人の生涯を書いた大河小説で尚且つ恋愛を主に女の生き様を美しく書かれているので恋愛小説好きには良いでしょう
読了日:6月20日 著者:玉岡かおる
天涯の船 上巻天涯の船 上巻感想
初読みの作家さんです、以前児玉清さんが著書の中で印象に残った本に挙げられていていつかは読みたいとおもっていたのですが、読むこと無く随分時間が経ってしまいました。維新前は武家だった家に生まれ明治(下巻は大正、昭和初期?)時代を文明開化とともに生き抜いた女性を主人公にした大河小説です。感想は下巻でまとめて...
読了日:6月19日 著者:玉岡かおる
隼小僧異聞 物書同心居眠り紋蔵 (講談社文庫)隼小僧異聞 物書同心居眠り紋蔵 (講談社文庫)感想
居眠り紋蔵 の2巻目、これといった事件はないのですが紋蔵の廻りで起きる普段とは違ったことがひとつひとつの話になって行く、他の作家なら娘の嫁入りや長男の養子縁組は大した事件(?)ですが、このシリーズでは日々の暮らしの小さな出来事の一つとして扱われる、正しく佐藤さんらしい感覚で良いですね
読了日:6月18日 著者:佐藤雅美
物書同心居眠り紋蔵 (講談社文庫)物書同心居眠り紋蔵 (講談社文庫)感想
「桑山十兵衛」も「縮尻鏡三郎」も最新刊まで読んだものの新刊待ちの為、佐藤雅美さんの新しい(自分にとって)シリーズを読み始めました。佐藤さんを読んだことのある方に取っては馴染みの連作形式の短編8話で構成されています。佐藤さんの場合雑誌連載がたくさんあるので当然の成り行きですが..。紋蔵シリーズはちょっと鏡三郎シリーズに似た感じです(紋蔵の方が古い)。しかし同じ中年とはいえこちらは町方の同心なので随分違っています。まあ良くこれだけ話のネタが沸いてくるものです、ほんと楽しませてくれます
読了日:6月15日 著者:佐藤雅美
かけおちるかけおちる感想
武家物の創作小説です、時代は寛政、東北の小藩で執政にまで上り詰め、藩の財政立て直しを行った男の話ですが最初から最後まで張り詰めた感じでした。タイトルの「かけおちる」は「欠け落ち」です、他の本でも見かけますが一家離散ならともかく若い男女の逃走にこの字は相応しくない気がします。青山さんは三冊目ですが張り詰めた武家物の話ばかりで、次は市井物の柔らかい話で出会ってみたいと思いました
読了日:6月14日 著者:青山文平
三悪人三悪人感想
タイトルの三悪人とは悪政として有名な「天保の改革」(私自身は評判程悪かったと思っていない)の推進者水野忠邦、傀儡(これも疑問)の鳥居耀蔵、そして庶民の味方(ほんとに?)遠山景元の事で、水野が寺社奉行の頃を舞台にした創作小説です。物語は同時代に寺社奉行だった松平康任が生ませた娘が吉原で花魁をしているのを見かね、金さんが脚抜けさせると言う話です。実在の人物を主人公にした創作小説は興味があるものの難しいと思います。佐伯さんや上田さんなどのように歴史上の人物に創造の主人公を絡ませるのが関の山ではと思いました
読了日:6月13日 著者:田牧大和
藍の糸―着物始末暦2 (ハルキ文庫 な 10-2 時代小説文庫)藍の糸―着物始末暦2 (ハルキ文庫 な 10-2 時代小説文庫)感想
着物始末暦の2巻目、このシリーズは4話の連作短編で構成されていて、余一という着物の修理職人が主人公と思っていたのですが、6人程の登場人物が各話によりメインキャラとなって物語が進んでいくので特に余一だけでなくいろんな人物を楽しめます。高田さんの澪シリーズに感じた人の描き方の荒っぽさを同様に感じてしまいそれがちょっと残念ですが、江戸時代の色や模様表現の巧みさを織り込みが見事で続きが読みたくなる本です
読了日:6月13日 著者:中島要
すえずえすえずえ感想
前の巻でゆったりとではあるけれどちょっとずつ物語が進んでいくと書いたら、この巻では今迄にないくらい進展しました。三春屋の栄吉が見合いをしたと思ったら一太郎と結婚したいという娘が三人も現れ、苦肉の策か一太郎は材木問屋中屋の娘の「於りん」をお嫁様候補と紹介し難を逃れることに、とは言っても於りんちゃんはまだ幼児なので先は長そうです。この巻はおぎん、籐兵衛、おたえと結婚して家を出た兄の松之助以外一太郎一家のそろい踏みでした
読了日:6月11日 著者:畠中恵
ミーコの宝箱ミーコの宝箱感想
ミーコと呼ばれる女性に関係した人達6人を6話の連作短編で繋いだ小説です。ミーコは小さいときに両親に捨てられますが、職人の祖父と厳格な祖母の元で祖父からは毎日自分の宝物を一つ見つけること、祖母からは感謝の印「ありがとうの手」を教えられ、自分もまたシングルマザーでありながら娘のチーコを愛情一杯に育て上げるという心温まる話です。モデルが実在するフィクションとのことで物語の構成は見事という他ありませんが、使われる言葉の問題か文章がちょっとね..井川奈々の弁当など柚木さんならさぞ美味しそうに書いてくれたでしょう
読了日:6月9日 著者:森沢明夫
お順 下 (文春文庫)お順 下 (文春文庫)感想
女性を主人公に歴史上の大人物を女性の目から描く作家ということでは永井路子さんがあまりに有名ですが諸田さんも肩を並べるとまではいかないものの大した作家です。この本は勝海舟の妹の順の生涯を書いた小説で妹の目から勝という人間を捉えています。勝に妹が居たのはドラマなんかにも登場しているので知ってましたがこんな波乱万丈の人生だったとは、時代は同じでも「奸婦にあらず」程の感動を得られなかったのは描いた女性のスケールの差かな。ネットで検索すると順さんの写真もあります、性格はさて於き勝家は美男美女の家系だったのですね
読了日:6月9日 著者:諸田玲子
お順 上 (文春文庫)お順 上 (文春文庫)感想
感想は下巻にまとめて記述します
読了日:6月8日 著者:諸田玲子
岡山の闇烏: 若殿八方破れ (徳間文庫)岡山の闇烏: 若殿八方破れ (徳間文庫)感想
前巻、俊介が徳山で毒の入ったお茶を飲まされたとき、伝兵衛とおきみは旅籠で待っていた記憶していたのに、この巻では先に船で江戸に戻ったことに..記憶違いか?と言うことで俊介は毒で目が見えなくなり岡山で治療を受けることに。岡山では暗殺されそうになった殿様を天守閣に忍び込み助けると言うスーパーな活躍ぶりで鈴木さんらしくハチャメチャでした
読了日:6月5日 著者:鈴木英治
千春の婚礼 新・御宿かわせみ千春の婚礼 新・御宿かわせみ感想
このシリーズは連載雑誌を図書館で読むので再読に近い状態です。新シリーズ始まってしばらくは東吾がいないことに違和感を感じいつかは戻ってくると期待したのですが結局東吾が見つかる(戻る)ことがないまま千春の結婚式を迎えてしまいました、残念な気持ちが強いのですが仕方ないことなのでしょう
読了日:6月3日 著者:平岩弓枝
神様のカルテ0神様のカルテ0感想
3巻目のレビューに進展がないと書いていたようです。それでも4巻目は期待していて3年近く待ってようやく手に取ったこの本ですが、なんと4巻目は0ということで遡って「一止」の大学時代や研修医の頃の話でした。それならと「一止」と「ハル」の出遭いの話があるかと期待していたのですが(今迄にあったけれど私が忘れてしまった?)残念ながらありませんでした。また昔話なら私が好きな登場人物東西さんの新人の頃の話は是非欲しかった、それでは一止は登場しないから成立しないのか?
読了日:6月3日 著者:夏川草介
冬を待つ城冬を待つ城感想
戦国時代末期、奥州を舞台に起きた南部家の家臣「九戸政実も乱」を書いた歴史小説です、いかにも骨太で読み応えがあり久し振りに歴史大作に出遭ったかと思ったのですが、途中の「山の王国」の章あたりからなんかファンタジーのような様相になりちょっとどうなんだろうという気がしました。それでもまあ歴史小説として物凄く楽しめました。小説は作者の願望がかなり強く主張されているのでネットで調べる史実とはまなり違うのですが、この辺は許容範囲と考えれば歴史小説として大作として楽します
読了日:6月2日 著者:安部龍太郎

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